造園工事業界は、都市の緑化や公共施設の整備などに伴い、着実に需要が増加しています。一方で、業界全体には人手不足の課題が深刻であり、特に熟練した技術者の不足が顕著です。業界が今後も成長していくためには若手の技術者確保が急務ですが、それには労働環境改善や教育体制の強化も必要です。さらに、技術革新も重要なテーマとなっており、IT技術を活用した設計やモニタリングが進む一方で、これに対応するためのシステム投資や、教育・訓練の必要性も増しています。IT活用は技術部門のみならず、経理や会計など管理部門においても今や不可欠なものとなってきています。
そういった様々な課題を抱える中、当サイトを運営するG1行政書士法人のお客様に多い小規模業者の方々からは、IT導入時、特に「資金面」「対応できる人材面」での課題が挙がることも多いものです。
そこで活用できるのが「IT導入補助金」です。ITツールを販売する事業者の方は、この補助金の登録ITベンダー＝IT導入支援事業者に登録することで、顧客に補助金活用の提案が可能になり、販売促進につながります。また補助金を利用される事業者の方にとっては、対象ツールとして登録された使い勝手の良いＩＴツールを、より少ない費用負担で導入できるので、顧客満足度向上も期待できます。
このページでは、当法人が実際にサポートし採択された事例をもとに、IT導入補助金の活用例をご紹介します。
造園工事業者の会計システム導入採択事例（マネーフォワード）
令和4年度補正予算(2023年)ＩＴ導入補助金を活用した事例を紹介しています。
今回は、請求書発行業務のデジタル化対応に取り組みつつ、会計に掛かる工数を削減して本業に注力するために、ＩＴ導入補助金の活用により会計システムの導入を実現された事例になります。
都道府県：埼玉県
業種：造園工事業
従業員数：2人
事業年数：40年
直近の売上傾向：前年度30％増
直近の収益状況：営業黒字
事業上の強み
少人数ながら個人の依頼から公共事業まで、幅広く対応されている事業者様で、その対応能力の高さと今までの実績を評価され、“地域に愛される会社“へ成長してこられました。
事業上の強みポイント
長年培ってきた技術やノウハウを活かしながら、お客様一人ひとりに丁寧なサービスを心がけて、多くの新規・既存顧客からの依頼を獲得できていることが事業上の大きな強みになります。
導入目的
インボイス対応の可能な会計システム導入
課題内容
新型コロナウイルスの影響により対面サービスが嫌厭され、個人顧客からの依頼が減少傾向にあり今後の売上確保に強い懸念がありました。また、2023年から始まるインボイス制度に向けて対策を講じていなかったことから、近年の事業環境の変化に対応できていない状況が続いていました。
会計システムの導入で解決できる課題ポイント
請求書発行に対応した会計システムを導入することでインボイス制度に対応すると共に、会計管理業務のデジタル化により業務効率を高め、会計管理業務の工数を削減することができるようになります。また、毎月の経営状況の適切な把握により会計管理の観点から正確な現状分析が可能になることで、効果的な施策の立案・実行に活かすことができます。
【その他、造園工事業のお客様からよく聞くお悩み・課題例】
- 人口不足や高齢化に伴い人手不足となっている
- 高齢化により伝統的な技術の継承が難しくなっている
- 他業種と比較して労働時間が長い傾向にある
- 事業者としてＩＴ化が遅れている
課題解決内容
上記のコロナ禍における売上減少懸念や事業環境の変化の課題がある中で、なかなか会計管理システムの先行投資が行えない状況が続いていましたが、『煩雑化している会計管理の整備と、財務状況の可視化による今後の施策立案・実施による売上増加』という目標を達成する足掛かりとして、今回、ＩＴ導入補助金を活用し、会計管理システムの導入に向けて取り組む事が可能となりました。
会計システム導入のポイント
事業者様の課題であったインボイス制度へのスムーズな対応に加えて、会計管理のデジタル化によって業務効率化を進め、本業に注力して新たなサービス開発・販売を強化し、売上をカバーリングするための顧客獲得に注力できるようになりました。
今回導入された会計システム：マネーフォワード
クラウド会計システムを提供するマネーフォワードはバックオフィス全体の効率化をサポートしており、会計ソフトと給与計算ソフト等を連携して自動化し、手入力ゼロを目指しています。
今回のIT導入支援事業者様について
G1行政書士法人では、IT導入支援事業者（ITベンダー）様からのご依頼を受け、IT導入補助金申請者である事業者様の採択率向上を目指した申請サポートを行っています。IT導入補助金に関する経験と専門知識を活かし、採択後にIT事業者様にとって負担となることも多い実績報告や効果報告に関しても、ご支援させていただいくケースもあります。
今回のIT事業者様からは、「説明しきれない箇所はフォローしてもらい、顧客の課題を的確にヒアリングしてくれたので、申請書作成をスムーズに進めることができた」「必要書類・申請情報についてもチェックしてくれて、不備を事前に修正できたので助かった」と嬉しいお声を頂戴しております。
まとめ
こちらの事業者様は、小規模ながら個人の依頼から公共事業まで幅広く対応しており、対応力の高さとこれまでの実績から地域で愛される事業者でしたが、コロナの影響により今後の売上減少懸念を強く感じていました。今回、その状況に対する有効な打開策として、会計システムを導入して効率化と工数削減を推進し、また適格請求書の発行に対応する事で顧客のスムーズなインボイス制度対応へ貢献していきたいと、IT導入補助金を活用した事例になります。
導入後は、適格請求書を発行できる環境を整えて依頼者のインボイス制度対応に貢献しながら、業務効率化によって新サービス企画・提案にリソースを割けるようになり、売上向上・事業拡大に向けて大きな一歩を踏み出すことができました。
当サイトを運営するG1行政書士法人は、IT導入補助金を利用して事業を拡大したい・安定化したい、また、新規事業に取り組みたい企業様と、その活動をサポートするITベンダー様をつなぎ、IT導入補助金の申請支援を行っています。3,000社以上の採択実績から分かりやすくご説明し、採択に向けてサポートさせていただきます。お気軽にご相談ください。
