日本のメンズファッション市場においては、オンライン通販やネットショップを活用した販売が増加する一方で、店舗との連携を強化したオムニチャネル戦略が注目されています。今後も、店舗での試着や商品の確認後にオンラインで購入する「ROPO（Research Online, Purchase Offline）」や、逆にオンラインで商品を検索した後、店舗で購入する「WEB rooming」などの消費者行動が増加すると予想されます。また、アパレル業界ではAI技術やビッグデータ分析などのテクノロジーが進化し、顧客分析や在庫管理の最適化、デザインの自動生成などに活用されています。これらのITツールはアパレル業界において重要なビジネス戦略となっています。
小規模企業や個人事業主者様からG1行政書士法人へ、IT導入時に「資金面」「人材面」「情報収集面」での課題が多く寄せられています。IT導入補助金2023を利用すれば、ITツールの導入費用などあらゆるリソースを削減することが可能です。また、ITツールを販売する事業者の方にとってもIT導入補助金は重要です。「IT導入支援事業者／ITベンダー」に登録することで、顧客に補助金の活用を提案できるようになり、顧客満足度も向上することが期待できます。
このページでは、当法人が実際にサポートした採択事例をもとに、IT導入補助金の活用例をご紹介していきます。
メンズファッションのネットショップ制作採択事例
（メイクショップ）
平成30年度補正予算(2019年)IT導入補助金を活用した事例を紹介しています。
今回は、新規取引先獲得に対して、これまでネットショップを活用する事ができなかったものの、IT導入補助金によりネットショップ制作が実現された事例になります。
都道府県：長崎県
業種：メンズファッションの小売業
従業員数：４人
事業年数：10年
直近の売上傾向：前年度２％減
直近の収益状況：営業黒字
事業上の強み
国内ブランドの商品を仕入れてセレクト販売しており、取扱商品が3,000点以上と、様々なカテゴリーのメンズ服を揃えていることが特徴の小売業様です。
また、雑誌などのメディア情報には常にアンテナを張り、取り上げられた商品をいち早く仕入れて販売することを強みとされています。
事業上の強みポイント
１つのジャンルに絞らない幅広い商品のラインナップにより世代を限らず新規顧客獲得が可能であり、きめ細かくニーズに沿ったプロフェッショナルなサービスを提供している事から顧客満足度が高く、また、「メディアで紹介されたメンズファッションがいち早く手に入る」と流行に敏感な顧客から高い評価を得ていることも事業上の大きな強みとなります。
導入目的
新規顧客獲得に向けたカート機能付きネットショップ制作
課題内容
実店舗での販売が中心であったため情報発信に多くのリソースを割けず、認知度の向上が課題としてあり、オンライン販売の機会を十分に獲得できずに労働生産性が鈍化している状況でした。
ネットショップ制作で解決できる課題ポイント
これまで情報が届かなかった県外の顧客に向けてインターネットで訴求し、トレンド情報に詳しいスタッフがセレクトしたメンズファッションをＷＥＢ上で購入できるシステムを構築する事で、既存のターゲット層を超えた広い商圏での顧客を獲得する事が可能になります。
その他、アパレル業界のお客様からよく聞くお悩み・課題例
- ECサイトで全国を商圏に販売したいが物流システムができていない
- 多様化する決済ツールを導入しきれない
- 顧客情報管理を販促に役立てたい
- 海外からの問い合わせに既存システムでは対応できない
- 競合他社と差別化を図るためにブランディングを強化したい
課題解決内容
上記の新規顧客獲得に対する大きな課題に対して、ＥＣサイト制作の先行投資を行えずにいましたが、『メンズファッションのセレクトショップとして全国的に知名度を高めることで長崎の活性化に貢献する』という事を実現していくために今回、ＩＴ導入補助金のＥＣサイト制作サービスを活用することで、新たな新規顧客獲得に向けて取り組む事が可能となりました。
ネットショップ制作のポイント
企業様の特徴・強みである、豊富な品揃えにより世代を限定せずにトレンドのメンズファッションを提供できるという情報を明確に訴求し、顧客がそのままＷＥＢ上で購入できるカート機能を導入して、利便性・信頼性を獲得できるサイト設計にしています。
今回導入されたネットショップツール：メイクショップ
メイクショップは直感的でシンプルな操作性が魅力の１つで、マニュアルやFAQなどサポートも充実しています。SNS連携、メールマガジン配信機能などの基本機能を網羅し、オプション機能も豊富です。
【その他、アパレル業界で利用されるネットショップ作成プラットフォーム】
- Shopify
- フューチャーショップ
- BASE
- Bカート
- ECキューブ
- カラーミーショップ など
今回のIT事業者様について
当G1行政書士法人にご相談いただいた際、今回のIT事業者様は顧客に販売提案を行う中で補助金申請に関する専門知識に不足を感じ、疑問点や質問事項のある顧客とのコミュニケーションに困難を感じていらっしゃいました。当法人としては補助金申請についての実績と経験を踏まえて申請者である事業者様との連絡を綿密に取りながら手続きをサポートし、IT事業者様と申請者である事業者様の双方に安心感をもっていただくことができました。
結果として補助金を受託することができ、IT事業者様には効率的なサポートを受けることで業務負荷を軽減できたと高い評価をいただきました。
まとめ
こちらの事業者様は、確かなセレクト力とトレンドへの感度を強みに小売業を展開されていますが、インターネットによる情報発信に多くのリソースを割けている状況ではありませんでした。新型コロナウイルスによる外出自粛・買い物控えの影響への有効な打開策として、今まで取り組まれていなかったＥＣの展開に対してＩＴ導入補助金を活用した事例となります。
現在では、インターネットでの情報発信にも力を入れながら新規顧客獲得に向けて取り組みを開始されていますので、地域の活性化に貢献するという将来目標の実現に向けて成果を上げて頂きたいと思います。
G1行政書士法人では、IT導入補助金を利用して事業の拡大や安定化、新事業の立ち上げに取り組みたい企業様と、IT導入支援を行うITベンダー様をつなぎ、補助金採択に向けて申請サポートを提供しています。2,000社以上の申請事例と採択事例を基に、分かりやすくご説明させていただきます。お気軽にご相談ください。
