小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は販路開拓等に取り組んで生産性向上や持続的発展を図ることを目指す小規模事業者に、その経費の一部を支援する補助金制度ですので、活用すれば非常に有益な制度です。
ただし、補助金は受け取って終わりではなく、その後に改めて報告が必要な内容があります。
持続化補助金では、『補助事業終了から1年後の状況について、交付規程に定める「事業効果および賃金引上げ等状況報告」を指定する期限までに行うことが必要』と定められています。
今回は、持続化補助金の「事業効果および賃金引上げ等状況報告(効果報告)」について解説していきます。
※持続化補助金は現在募集が終了しているため、最終の「第16回受付締切分」の情報を基に執筆しています。新たな募集が開始された場合は内容が変更になっている可能性があります。
事業効果および賃金引上げ等状況報告(効果報告)とは
事業効果および賃金引上げ等状況報告(効果報告)とは、その名の通り補助金申請した取り組み(補助事業)を実施した後にどのような効果が出たかの効果報告と、申請枠や加点項目として賃金引上げが関係ある場合はその賃金引上げ状況などを報告する手続きです。
報告時期
事業効果および賃金引上げ等状況報告が必要な時期は、実績報告時に申告した「補助事業終了日」が起因となりますので、報告時期は申請者によって異なります。
報告時期は、補助事業終了日の翌月から1年間の成果を、その翌月末までに報告必要とされています。
例えば、補助事業終了日が「2024年4月30日」だった場合の具体的な対象日付の例は以下の通りとなります。
補助事業終了日 |
2024年4月30日 |
報告内容の対象期間 |
2024年5月1日 ~ 2025年4月30日 |
報告期限 |
2025年5月31日まで |
基本的には時期が近づくと事務局からメール等で通知や連絡が入りますが、1年空きますので忘れないようにしましょう。
報告内容
事業効果および賃金引上げ等状況報告は、前述した通り状況によって報告する内容が異なります。
【全事業者が報告】
以下の内容は、全事業者が共通で報告必要な内容となります。
①補助事業終了後の進捗・展開状況
②補助事業終了から1年間の事業成果(概要)
③申請時の直近1年の売上高合計
④事業効果および賃金引上げ等状況報告の対象期間(1年)の売上高合計
⑤売上高の増減率
⑥申請時の直近1年の売上総利益
⑦事業効果および賃金引上げ等状況報告の対象期間(1年)の売上総利益
⑧売上総利益の増減率
補助事業終了から1年間の売上高や売上総利益の増減および補助事業終了からの進捗や、1年間で得た事業成果などは、全事業者が共通で報告する内容となります。
【賃金引上げ枠または賃上げ加点を受けた事業者のみ報告】
賃金引上げ枠で採択、または申請時の加点項目として賃上げ加点で採択されている事業者は、追加で以下の情報の報告が必要になります。
①実績報告書提出時の地域別最低賃金
②実績報告書提出時の事業場内最低賃金
③事業効果および賃金引上げ等状況報告の対象期間最終月時点の地域別最低賃金
④事業効果および賃金引上げ等状況報告の対象期間最終月時点の事業場内最低賃金
⑤地域別最低賃金と事業場内最低賃金の上乗せ額(④-③)
こちらは、場合によって賃金台帳の写しなど証拠書類の提出を求められるケースもあります。
【卒業枠の事業者のみ報告】
卒業枠で採択された事業者は、追加で以下の情報の報告が必要になります。
①実績報告書提出時の常時使用する従業員数
②事業効果および賃金引上げ等状況報告の対象期間最終月時点の常時使用する従業員数
③従業員の増減数(②-①)
④事業効果および賃金引上げ等状況報告時の主たる業種・業種分類
こちらも場合によって労働者名簿の写しなど証拠書類の提出を求められるケースがあります。
報告内容は以上となります。
交付申請時に売上計画なども提出していると思いますが、仮にこの報告で計画に至っていなかった場合でもペナルティなどはありませんので、状況や成果、数字など実際の効果をきちんと報告することが大切です。
報告手続き方法
事業効果および賃金引上げ等状況報告は、交付申請時の手続きと同様の方法で提出します。
【オンライン申請】
Jグランツや申請システムなどのオンラインシステムで申請した事業者の方は、同様にオンライン上で該当するメニューから報告内容を作成・入力して提出します。
【郵送申請】
各様式書類を作成のうえ郵送で申請した事業者の方は、同じく様式を作成して郵送で提出します。
該当の指定様式は、「様式第14」となります。
まとめ
今回は持続化補助金で補助金受取後に必要となる、事業効果および賃金引上げ等状況報告について解説しました。
持続化補助金は、経済発展のために小規模事業者の販路開拓や生産性向上を目的として支援する制度となっており、補助金は国の予算から支出されていますので、その後どのように効果が出たかを集計・分析することで、次年度も予算配分され補助金制度が継続しています。
補助金を有効に活用し、生産性を向上していく取り組みを行った事業者の報告は、非常に重要な情報となりますので、忘れずに事業効果および賃金引上げ等状況報告を提出するようにしましょう。
G1行政書士法人では、持続化補助金の書類作成や申請のサポート、採択後の手続きサポートなどを2015年より提供しております。
専門家としての知見と、累計採択実績230件を超える持続化補助金一般型のノウハウを活かして、より採択につながるサポートを行っておりますので、申請に興味がある事業者の方や持続化補助金を活用して販売したい販売店・ベンダーの方はお気軽にお問い合わせください。