「介護業務における記録作業や管理を効率化したいが、どうしたらいいかわからない」
とお考えの介護業界の方はいらっしゃいませんか。
そのお悩み、IT導入補助金を利用したITツールの導入で、解消できるかもしれません。
IT導入補助金では、中小企業・小規模事業者の方々の介護記録に関するお悩み(一元化、業務効率化、コストやヒューマンエラーの削減)解決に寄与するITツール(ソフトウェアやサービス等)が、補助の対象になっています。
このようなITツールは、一般的に「介護記録ソフト(介護記録システム)」などと呼ばれていますが、その機能の内容はメーカーごとに様々です。
そこでこの記事では、ITツールを導入したい事業者の方に対しては、介護記録ソフト(介護記録システム)が主にどのような機能や利点を有しているのか、またITツールを開発・販売しているベンダー・サービス事業者の方には、どういった機能があればIT導入補助金の登録対象となり得るのか、ご説明いたします。
目次
介護記録ソフト(介護記録システム)の機能
介護記録ソフト(介護記録システム)とは利用者や提供している介護サービスなどに関する様々な情報を記録・管理することができるツールのことを言います。
機能としては、以下のようなものが様々なメーカーのソフトウェア・サービスに導入されていることが多いです。
- ケアプラン作成管理
- サービス担当者会議記録管理
- 介護記録管理
ケアプラン作成管理
ケアプラン作成管理機能では、ケアプランの作成・管理をシステム上で行うことができます。
介護サービスの利用者と、その家族の状況及び介護における希望を踏まえてどのようなサポートをしていくのか、どういったサービスを提供していくのかなど、ケアプランの作成に要する様々な情報の登録や管理をすることができ、ソフトによっては文章作成に使える雛形が内蔵されているものもあるため、ケアプランの作成やその管理に関する業務を効率化することができます。
サービス担当者会議記録管理
サービス担当者会議は、前述のケアプラン内容の共有や意見収集を目的とした会議で、その会議の内容を基にケアプランの修正などが生じることもあります。
この話し合いにおいてはケアマネージャーをはじめとして利用者やその家族、もしくは施設内のスタッフなど参加者が多くなる傾向にあり、また検討すべき事項や課題などが複数あがることも少なくありません。
そこでこのサービス担当者会議記録管理機能を使うことで、サービス担当者会議に関する複雑な記録をシステム上で一括管理することができるだけではなく、必要なデータをすぐに見つけることが可能になるため労働生産性向上に役立ちます。
また会議記録を紙媒体で保管する必要がなくなるため、施設内の省スペース化にも繋げることができます。
介護記録管理
介護記録管理機能では、食事や服薬、入浴状況など、利用者の健康状態や生活に関する記録を作成・管理することができます。
あらかじめ記入用のテンプレートが搭載されていたり、音声での入力が可能なものもあり、様々な項目をシステム上で効率的に記録できるため、それまで手作業で対応していた記録作成時間を短縮することが可能です。
また、例えば薬の服用状況など煩雑化しがちな情報も一元的に管理可能なため、情報共有の円滑化や確認漏れによる人的ミスの削減などにも役立つため、労働生産性向上を見込むことができます。
IT導入補助金の対象となる介護記録ソフト(介護記録システム)の要件
IT導入補助金の対象となる介護記録ソフト(介護記録システム)の要件としては、IT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に前もって登録されたものでなければならないという大前提があります。
このIT導入支援事業者とは、IT導入補助金の事務局から事前審査を受け、登録されたITツールを販売するベンダー・サービス事業者のことを言います。
ITツールとしての登録要件
ITツールとして登録するためには、ITツールに含まれる「ソフトウェア」が、ITツール登録要領で規定されているプロセス(業務プロセスまたは汎用プロセス)の中のいずれか1つ以上に当てはまる必要があります。
また、実際に補助金申請を行う際は、汎用プロセスのみでソフトウェアの申請を行う、ということは認められないため、基本的には「業務プロセス」の1つ以上に該当していることが求められます。
介護記録ソフト(介護記録システム)の補助額・補助率・補助対象経費
IT導入補助金における介護記録ソフト(介護記録システム)は、通常枠(1プロセス以上)に該当します。
通常枠(1プロセス以上)の場合の補助額は5万円以上150万円未満、補助率は1/2以内となりますので、例えば200万円のITツールを導入したい場合、100万円まで補助を受けられるということになります。
※通常枠で150万円以上の補助を受けられるケースもありますが、この場合は前述の「該当するプロセス数」が4プロセス以上でなければならないため、介護記録ソフト(介護記録システム)において対象になるパターンはほぼないものと考えられます。
補助対象となる経費は、ソフトウェア購入費やクラウド利用料、導入関連費としてオプション(機能拡張やデータ連携ツール、セキュリティ対策実施にかかる費用)と役務(導入コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、保守サポートに係る費用)です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、介護記録に関するお悩み解決に役立つITツールとして、介護記録ソフト(介護記録システム)を導入したい事業者の方に対しては当該ツールにどのような機能や利点があるのか、また介護記録ソフト(介護記録システム)を販売しているベンダー・サービス事業者の方には、どういった機能や条件であればIT導入補助金への登録ができるのか、ご紹介しました。
ただ、IT導入補助金の申請やITツールの登録については、他にもお伝えしたい要件や注意点が数多くございます。
これからIT導入補助金の申請をお考えの事業者様や、ITツールの登録をご希望されるITベンダー・サービス事業者の方は、ぜひG1行政書士法人までご相談ください。
G1行政書士法人では、IT導入補助金の交付申請をはじめ、採択後の実績・効果報告や、IT導入支援事業者・ITツール登録など、確かな実績(採択件数4,451件、2023年採択率91.6%)に基づき様々なサポートが可能です。
各種申請前の注意点・手続き説明から、交付申請時の申請内容の作成フォローまで、丁寧に対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。