政府によるデジタル化の促進に伴い、中小企業や小規模事業者にとってIT導入補助金の活用は非常に有効な手段となっています。
IT導入補助金は、複雑な事業計画の作成が必要となる事業再構築補助金やものづくり補助金とは異なり、全ての手続きをオンライン上の「申請マイページ」で申請する運用になっているため、スピーディーに手続きが行える非常に挑戦しやすい補助金制度です。
今回はそんなIT導入補助金で申請のカギとなる「申請マイページ」に関して解説していきたいと思います。
目次
申請マイページの役割
「申請マイページ」は、IT導入補助金の申請や各種手続きを行うための専用ポータルサイトです。
申請者はこの申請マイページを通じて申請情報の入力、必要書類のアップロード、提出、申請状況の確認などを行うことができます。
申請手続きに加え、登録した事業者情報の変更手続きや事務局からの通知文書の受け取りなどでも使用します。
申請マイページ開設の流れ
申請マイページは、まずはIT導入支援事業者から申請者宛てに申請マイページ開設の招待手続きを行う事から始まります。
この招待手続きを受けて、IT導入補助金事務局から申請者宛に申請マイページ開設のための招待メールが送信され、申請者はそのメールに記載のURLから申請マイページ開設を行います。
※下記文面のメールが届きます。(文面は本記事執筆時点のもので、変更の可能性があります)
IT導入支援事業 ご担当者様 いつもお世話になっております。IT導入補助金事務局です。 IT導入支援事業者が申請者へ「申請マイページ招待」を行いました。 申請マイページURL:交付申請招待 https://xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
※本メールは配信専用となっております。
以下のURLから申請マイページの開設を行ってください。
※リンクの有効期限は72時間のみ有効です。
※無効となった場合は幹事社へ再発行を依頼してください
参照:IT導入補助金 交付申請の手引き
申請マイページを開設した後は、申請類型の選択や基本情報、財務情報、経営状況などの入力、提出必要書類のアップロードを行って、IT導入補助金の申請手続きを進めることができるようになります。
申請マイページで困った場合の対処法
申請マイページの開設時、うまくいかなくて困った!という状況になる事があります。
G1行政書士法人で申請サポートをさせていただく中で、特にご相談の多いケースについて、対処法をご紹介します。
一度ログインしたあと、再びログインできない
申請者様
申請マイページを開設するために、招待メールから一度ログインしましたが、その後はメールからログインができません…
解決方法:申請マイページへの再ログインは、「IT導入補助金」で検索し、公式サイトのトップページ右上「申請マイページ」からログインできます。
G1行政書士法人
メールのリンクが無効になっている
申請者様
申請マイページの招待メールのメールに記載のURLをクリックしても、申請マイページを開設できません。
解決方法:メールに記載のURLの有効期限は、招待メールの受信から72時間です。72時間以内に開設ができなかった場合は再度招待手続きが必要となりますので、IT導入支援事業者にご連絡ください。
G1行政書士法人
操作をするとエラーになってしまう
申請者様
申請マイページの開設や操作をすると、エラーになって先に進めません。
解決方法:申請マイページ、IT事業者ポータルはWindows環境でのMicrosoft® Edge®、Google Chrome™の各最新版を使用する必要がありますので、上記推奨ブラウザの最新版を使用しているか、ご確認ください。
また、WindowsアップデートによりPCの再起動が必要な状態のまま使用しているとエラーになるケースもありますので、PCの再起動で解決するケースもあります。
G1行政書士法人
申請マイページの開設および補助金の申請をスムーズに行うための事前準備
gBizIDプライムを取得する
gBizIDは中小企業や小規模事業者向けの様々な行政サービスを1つのアカウントで利用できる共通認証システムです。
申請マイページの開設・ログインを行うためには「プライム」のgBizIDが必要となりますので、もしまだ持っていない場合はgBizID公式サイトから新規取得してください。
※gBizIDプライムの取得には1~2週間ほど要しますので早めに取得の手続きをお勧めします。
※株式・有限などの法人および個人事業主は、マイナンバーカードがあればオンラインでの申請・即時発行が可能です。
SECURITY ACTION自己宣言IDを取得する
SECURITY ACTION(セキュリティアクション)は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営している、中小企業や小規模事業者などが自ら情報セキュリティ対策に取り組むことの自己宣言制度です。
IT導入補助金では、SECURITYACTIONの「★一つ星」または「★★二つ星」の宣言が必須要件になっており、交付申請の際は自己宣言ID(4から始まる11桁の番号)の入力が必要となります。
SECURITY ACTION自己宣言IDは取得に1週間ほど要しますので、こちらも早めに手続きしましょう。
みらデジの登録と経営チェックの実施
みらデジは、中小企業や小規模事業者の経営課題をデジタル化により解決することをサポートする、中小企業庁によって運営されているサービスとなり、「みらデジ経営チェック」は経営上の課題解決の気付きを得るためのチェックツールです。
IT導入補助金では、申請枠によってみらデジ経営チェックの実施が必須要件または審査加点項目となっているため、IT導入補助金の申請で使用するgBizIDプライムを用いてみらデジに登録し「みらデジ経営チェック」を実施しましょう。
交付申請後の「申請マイページ」で行えること
- 情報変更:申請当時から申請者の情報に変更があった場合(例えば法人名や連絡先など)は、「申請マイページ」から情報変更の手続きを行う必要があります。
- 実績報告:ITツールの導入が完了した後、「申請マイページ」から必要な情報の入力や証拠書類をアップロードして、実績報告の提出を行います。
- 確定検査の承認:実績報告が完了した後、「申請マイページ」から補助金確定内容の検査・承認手続きが必要になります(確定検査)。確定検査の承認を行うと補助金が順次交付(入金)されます。
- 事業実施効果報告:補助金の交付を受けた後、申請枠・類型ごとに定められた時期に必要な情報入力や書類のアップロードを行い、事業実施効果報告を提出する事も「申請マイページ」を通じて行います。
まとめ
この記事では、IT導入補助金の申請マイページについて詳しく解説しました。
IT導入補助金は申請マイページを通じて、交付申請や必要書類の提出、申請状況の確認から補助金受取後の必要手続きまで、全てオンラインで行うことができるようになっています。
本サイトを運営しているG1行政書士法人は、2017年のIT導入補助金開始当初より、多数の事業者様の申請手続きをサポートさせていただいており、パソコン操作に不慣れな方から、複数の補助金活用のご経験がある方まで、様々な中小企業・小規模事業者様のサポート事例を有し、トラブルに対する対応経験も豊富です。
申請に際して不安のある方や、クライアントの申請サポートに不安のあるIT導入支援事業者の方は、ぜひ私たちG1行政書士法人にご相談ください。
専門的な知識と豊富な経験を活かし、補助金の申請から採択後のプロセスまで、きめ細やかにサポートいたします。