IT導入補助金は2017年からスタートし、2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変更された補助金制度となり、中小企業や小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウェア)を導入するための支援を目的としています。
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は複数の申請枠が用意されており、その中の「インボイス枠(インボイス対応類型)」と「複数者連携デジタル化・AI導入枠」では、ソフトウェアだけでなく、特定の条件を満たすことでパソコンやタブレット、券売機など一部のハードウェア購入費用も補助の対象とすることができます。
今回は、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)を活用してハードウェアを導入する方法や留意点について解説していきます。
目次
ハードウェア購入費用が対象となる申請枠
ハードウェア購入費用が対象となる申請枠は、前述の通りインボイス枠(インボイス対応類型)と複数者連携デジタル化・AI導入枠の2つとなります。
ただし、複数者連携デジタル化・AI導入枠は特殊な申請枠となりますので割愛し、今回はインボイス枠(インボイス対応類型)に絞って解説していきます。
インボイス枠(インボイス対応類型)について
インボイス枠(インボイス対応類型)では、ソフトウェア購入費や利用料とともに、パソコンやタブレットなどのハードウェア導入費も対象にすることができ、補助額や要件は以下の通りです。
対象経費
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ソフトウェア |
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト |
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オプション |
機能拡張・データ連携ツール・セキュリティ |
|
役務 |
導入コンサルティング・導入設定 ・マニュアル作成・導入研修・保守サポート |
|
ハードウェア |
パソコン・タブレット・プリンター・スキャナ・複合機・POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機 |
補助額・機能要件・補助率
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ITツール |
PC・タブレット等 |
レジ・発券機 |
|
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機能要件 |
会計・受発注・決済のうち1機能以上 |
会計・受発注・決済のうち2機能以上 |
左記ITツールの使用に資するもの |
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補助額 |
(下限なし)~350万円 |
~10万円 |
~20万円 |
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~50万円部分 |
50万円超 |
|||
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補助率 |
3/4 |
2/3 |
1/2 |
|
インボイス枠(インボイス対応類型)では、最大350万円までの補助金を受けることができます。
ただし、補助金額が50万円以下と50万円を超える場合は受け取れる条件が異なり、補助金額が50万円以上の場合は会計・受発注・決済の機能の中から2つ以上の機能を満たすソフトウェアが必要になるため、注意が必要です。
補助金対象/対象外のハードウェア例
- 対象:(導入するソフトウェアを使用するための)業務用PC、タブレット、プリンター、スキャナ、複合機、POSレジ、モバイルPOSレジ、券売機など
- 対象外:導入するソフトウェアを使用するためではない機器、一般家庭用の機器、中古の機器、消耗品や付属品など
デジタル化・AI導入補助金をハードウェア導入に利用するための条件
申請するソフトウェアを扱うためのハードウェアであること
デジタル化・AI導入補助金の対象にできるハードウェアは、ソフトウェアとセットで同時に導入するものであり、そのソフトウェアを扱うために必要なハードウェアに限られます。
そのため、ハードウェアのみの購入はデジタル化・AI導入補助金の対象になりません。
例えば、会計ソフトを導入する場合、会計ソフトを使用するためのパソコンやタブレットなどのハードウェアを対象とすることができます。
また、ハードウェアの用途が申請するソフトウェアを扱うためのものであることが補助金事務局に認められない場合、そのハードウェアは補助の対象外となる可能性がありますので、注意が必要です。
「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上を有するソフトウェアであること
「会計」「受発注」「決済」の機能を1つも含まないソフトウェアはインボイス枠(インボイス対応類型)では申請できません。
ハードウェアを申請できるのはインボイス枠(インボイス対応類型)のみ(単独の事業者で申請をする場合)であるため、ハードウェア申請の条件と言えます。
IT導入支援事業者から購入するハードウェアであること
デジタル化・AI導入補助金を申請するためには、IT導入支援事業者を通じてソフトウェアおよびハードウェアを購入する必要があります。
自ら家電量販店などで購入した場合は、対象とすることはできませんので注意が必要です。
ソフトウェアに対して著しく高性能/高額なハードウェアでないこと
デジタル化・AI導入補助金の申請後は、事務局がハードウェアのスペックや購入金額を考慮して審査を行います。
ソフトウェアを扱うにしては高性能すぎるスペックのハードウェアであったり、市場価格と比較して高額すぎるハードウェアは補助の対象外と判断される場合もあります。
ただし、その具体的な基準は公開されていません。
補助金事務局や外部審査委員会がハードウェアを審査し、審査結果によって補助の可否が決まりますので、導入するハードウェアのスペックや価格については、IT導入支援事業者に相談することをお勧めします。
なお、インボイス枠(インボイス対応類型)でハードウェアを導入する場合の補助額は、PC・タブレット等で最大10万円、レジ・発券機等で最大20万円となります。
また、デジタル化・AI導入補助金を利用する際には、「ハードウェア購入費用×補助率=補助金額(上限額以内)」で計算されるため、ハードウェア購入費用の全額が補助されるわけではありません。
まとめ
この記事では、デジタル化・AI導入補助金を活用してハードウェアを導入する方法を解説しました。
デジタル化・AI導入補助金の申請には多くの要件や留意点があるため、今回の記事だけでは紹介できていない情報もたくさんあります。
これからデジタル化・AI導入補助金の活用をお考えのITベンダー・サービス事業者の方々や、デジタル化・AI導入補助金の申請をご希望の事業者の方は、ぜひG1行政書士法人にご相談ください。
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