日本の建築リフォーム工事業界では、少子高齢化や災害対策の重要性を背景に、バリアフリーリフォームや耐震補強、防災対策を目的とした改修工事の需要が増加しています。
一方で、職人の高齢化や人手不足が深刻化しており、特に地方では技能を持つ人材の確保が難しい状況です。こうした中で、顧客の多様なニーズに応えるためには、デザイン力や提案力、IT技術を活用した効率的な業務運営が求められています。
当行政書士法人がご依頼をお受けしている小規模企業又は個人事業主様からは、IT導入に際して、「資金面の課題」「人手不足」「アナログな情報収集」などの課題があるという声をよくお聞きします。
この問題に対処するための一つの方法として、「IT導入補助金」の活用が有効です。事業者様の資金面でのご負担を軽減しつつ、本格的なIT化の実現に向けた投資が可能になります。 また、ITツールを販売する事業者様は、こちらの補助金の「IT導入支援事業者／ITベンダー」に登録いただくことで顧客に補助金活用の提案ができ、販売促進につながります。
このページでは、当法人が実際にサポートし採択された事例をもとに、IT導入補助金の活用例をご紹介します。
建築リフォーム工事業者のLステップ導入採択事例
IT導入補助金2024を活用した事例を紹介していきます。
今回は、予約管理に時間がかかりWeb予約の処理が遅れることや、お客様対応中に電話対応ができず悩んでいる事業者様が、予約管理の最適化に取り組むために、IT導入補助金を活用してLステップを導入された事例です。
業種：建築リフォーム工事業
従業員数：5人
事業年数：5年未満
直近の収益状況：営業黒字
事業上の強み
ご相談から見積もり、施工までを自社の専門職人が一貫して対応し、高品質なサービスを低価格で提供することで、お客様に高い満足度を提供している事業者様です。
事業上の強みポイント
業界で培った独自の技術と知識を活かし、他社では取り扱いが難しい商品やサービスを提供しており、さらに専門職人による一貫した対応を実現することで、各工程の品質を確保し、相場よりも低価格で高品質なサービスを提供しています。この取り組みによって、競争の激しい市場において明確な優位性を確立しています。
導入目的
予約管理の効率化と予約数の最大化のために
LINEを活用したツール「Lステップ」の導入
課題内容
予約管理において、所定のフォーマットがなく管理に時間がかかるのに加えWeb予約も一部処理が会社のパソコンでないと対応できず、予約確定が遅れることがありました。
また、人手不足からお客様対応中は電話に出られないことも多く、対応が遅れることがある状況でした。
Lステップの導入で解決できる課題ポイント
Lステップを導入する事で、既存顧客・LINEの友だち登録している潜在ユーザーからの予約受付が確実かつ手軽にできるようになるため、予約管理にフォーマットがなく時間がかかっていたり、人手不足でお客様対応中に電話が取れず対応が遅れていたという課題を解決でき、予約管理改善・効率化が実現可能になります。
これにより、既存顧客及びLINE友だち登録済の潜在ユーザーは、LINEで予約ができるようになって利便性が大きく改善されるため、予約数の増加による売上・労働生産性の向上が期待できます。
【その他、建築リフォーム工事業界のお客様からよく聞くお悩み・課題例】
- 人手不足と技術者の確保が難しく、熟練した職人が不足しているため作業の質や工期に影響を与え、安定した施工が難しくなっています。
- 激しい価格競争により、利益を維持しながら品質を確保するバランスが難しく、経営が厳しくなっている。
- 現場ごとの進捗や要件を効率的に管理できていないため、調整や情報共有に時間と手間がかかる。
- 材料費の高騰や安全基準、法規制の変更に対応するためのコストや手間が増え、運営に影響を与えている。
課題解決内容
上記のように、予約管理にフォーマットがなく時間がかかり、さらに人手不足によりお客様対応中に電話が取れずに対応が遅れていたという状況でしたが、『予約管理のデジタル化（DX化）による業務効率化と、既存顧客及び友だち登録している潜在ユーザーからの予約数増加に伴う売上の最大化』という目標と課題解決への足掛かりとして、今回IT導入補助金を活用し、Lステップの導入に取り組むことになりました。
Lステップ導入のポイント
Lステップは、LINE公式アカウントを活用して事業課題の解決につながる様々な機能を持っています。
今回の事業者様の課題は予約管理でしたので、課題解決に直接つながる予約機能が導入・取り組みのメインになりましたが、他にも、事前に設定したタイミングで自動的にメッセージを送信するステップ配信機能や、リマインダー通知を送るリマインドメッセージ配信機能、アンケートフォーム機能、視覚的に魅力的なメニューを表示するリッチメニュー機能などここでは挙げきれない機能や活用方法が多数あります。
そのため、活用次第で事業者の様々な課題の解決に寄与する可能性を持ったツールです。
今回のIT導入支援事業者様について
今回のITベンダー様は、補助金の活用提案や必要書類、申請書のチェックなど、補助金申請の手続きに対して初めは不安を感じていらっしゃいました。
そこで、当法人では申請スケジュールに沿った案内を行い、質問や相談にも迅速に対応することで、申請手続きを円滑に進めることができ、事業者様からも感謝の声をいただきました。さらに、補助金が採択された際には、豊富な経験に基づいた具体的なアドバイスを提供し、高い評価をいただきました。私たちは、お客様のニーズに応じた適切なサポートを提供し、満足していただけるよう努めています。
まとめ
こちらの事業者様は、業界で培った独自の技術と知識を活かし、他社が取り扱いにくい商品やサービスを提供しており、さらに専門職人による一貫した対応を実現することで、各工程の品質を担保し相場よりも低価格で高品質なサービスを提供しています。この取り組みにより、競争の激しい市場で確固たる優位性を築いていますが、予約管理の課題解決に向けてLステップを導入するためにIT導入補助金を活用した事例をご紹介しました。
課題を解決できると同時にお客様側も予約に関する利便性向上にも期待できるので、結果として売上増加や販路拡大にも繋がっていくと見込んでおり、その結果を従業員の賃金引上げ福利厚生に充当していきたいとおっしゃっていました。
G1行政書士法人では、IT導入補助金を活用して事業の拡大や安定化、新規事業の展開を目指す企業様とITベンダー様をつなぎ、IT導入補助金の採択をサポートしています。これまでに4,500社以上の実績をもとに、わかりやすく丁寧にご説明し、全力でお手伝いいたします。ご相談やお問い合わせをお待ちしております。
